火星のプリンセス


 

 

 

 

 

 

 

 

 

4月の映画公開も決まった「ジョン・カーター」の原作である
「火星のプリンセス」を紹介したい。

E・R・バロウズ著

原作が書かれたのは1917年。100年近く前の古典的SFだが、
内容の痛快さと波瀾万丈具合は今なお色あせる事はない傑作。

ほんの冒頭あらすじ。

金鉱探しの旅に出ていた南部の快男児ジョン・カーターは
逃げ込んだ洞窟で睡魔に襲われ、眠りに落ちる。
迫り来る敵から必死に起きて逃れようとする意志は彼の魂を
身体から抜け出させてしまう。

彼の魂は夜空に浮かぶ火星へと引き寄せられ、一瞬の後に到着する。
(凄い展開だ!)
文字通り裸一貫での出直しとなった彼は火星人達と遭遇。
立ち向かおうとする彼は、自分がすごい運動能力を持っている事に気付く。
どうやら火星の重力は弱く、地球人の持つ運動能力は並はずれた機能を
発するらしい。(アレ?魂じゃないの?)
ほどなく彼は驚嘆の的となり、仲間として迎えられる。
たどり着いた街で運命の女性デジャーソリスと出会い、カーター波瀾万丈の
活躍が始まるのである!

日本語版は武部本一郎画伯の表紙と挿絵が添えられ、海外でも人気が高いと
いう。確かに素晴らしい。1965年に谷間グイグイ見せつける美女のナイス
バディを表紙として惜しげも無く描いてしまうのが素敵すぎるじゃないか。
挿絵もふんだんに描かれていて、画伯の大変な偉業だと思う作品です。

映画「ジョン・カーター」

http://www.disney.co.jp/johncarter/

ビブリア古書堂の事件手帖


 

 

 

 

 

 

 

 

『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』

『ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常』

三上 延 著

久々に読書感想文を書いてみる。

主人公の家にあった古本に書かれていた作家名のサイン。
これは本当に著者のモノか?そんな鑑定を依頼した事がきっかけが元で
古書店を舞台に、店に持ち込まれた様々な古書が背負ってきた持ち主の
エピソードを、美女店主の類い希な洞察力で解いていく物語。

古書への抵抗が無く書架にあるのは早川や創元のSFばかり。
ブックオフよりも古くからある古書店を漁る。そんな輩である自分には
最適な作品だ。劇中にサンリオ文庫のSFが出てきたのが少々嬉しい。
自分は「時計仕掛けのオレンジ」のエピソードは全く知らなかった。

本が好きなら、登場する書籍の内容を知っている人ならそうそう!と
思えるだろうし、知らなければ新たなる書物分野開拓が楽しめるだろう。
この本に出てくる書籍なら興味を持って読みたいなと思っても大体は大丈夫。
内容から出版社に至るまで、美人でグラマラスなうら若き眼鏡美女店主が
自ら親切丁寧過剰な解説をしてくれる。
本の事と持ち主のエピソード推理について語る以外は挙動不審な位の
接客下手な人だが、まぁ偏った天才として見守って欲しい。
表紙の通りの美女だし。久々に新しいヒロイン像じゃないか。
しかも幾らでも展開の広げ方が可能なジャンルだ。
それでいて毎回エピソードは今後が大変気になる展開で収束していく。
次回の刊行も楽しみな一冊。

*以下の属性に「!」と思った人には逸品

・黒髪ロング、眼鏡、美女、対人接客が超苦手な店長
・でも本が関わると別人の様にキリッと饒舌に語る変身ぷり
・店長は女子校出身で、主人公が困る様な無意識エロス披露の天才
・姉妹の挨拶は語り手の俺が見ていて照れる位の密着抱擁