新 刊 案 内
 C M
●「南海の大決闘」冒頭 ご紹介

-------------------------------------------------
「ゴッキャキャキャ!」
「ヨォホゥホゥホゥ!!!」
得体の知れない雄叫びが、青空すら見えぬ密林にこだまする。
三奈子様の後に続く乙女達は、疲れ切った顔で背の低い潅木を潜り抜けていく。
恐れ知らずの心身を包むのは深い色の探検服。
藪の蛇を踏まぬように
蜂の巣を刺激せぬように
ゆっくりと歩くのが、ここでのたしなみ。

小笠原家プライベートビーチ
そこは南の楽園♪

へ行くはずが・・・ここは何処?
潜入取材に行くはずじゃないんですか、三奈子様。


踏み越えたぬかるみの数を、泥と草の切れっ端に覆われたシューズが物語る。
眼前を進む雄々しい影。ポニーテールを左右に振りながら、彼女は生い茂る蔦を手にした鉈で切り払う。
それが築山三奈子さま。
かなりぐったりとした様子で、しんがりを務めるメガネの少女。肩から下げたデジカメは、防水加工が
施されたカバーに包まれてはいるものの、それ故にかなり嵩張る物となっている。
好奇心猫を殺す。
純粋な興味からこのイベントに参加したであろう彼女は、武嶋蔦子さま。
きっと今は、激しく後悔している。
そして、最早自分の足で歩いてさえいないのが、一人。
少女は、自分の背中でぐったりと頭を垂れる、七三分けを見やった。
自分が比較的、体力に自信があって良かった。そう思う。
だから、大事なこの人を、こうやって支えることが出来る。
山口真美さま。
純文化系な体質のこの方は、早速、この密林の熱気と湿気にやられてしまった。
正直、根性が足りない気もするけど。
それは、言わぬが華。

高知日出実は、毅然とし、前へ足を踏み出し続けるのだ。

----------------------------------------------------

華麗なるリリアンの乙女達が繰り広げるビーチバレー大会。
勝てば取材権をゲット!!負ければ罰ゲームは「セクシーショット」?!

Back to Menu